ピーウィーの大冒険
ティム・バートン監督の低予算長編デビュー作「ピーウィーの大冒険」。
アメリカの子供番組のキャラクター、ピーウィー・ハーマンが盗まれた最愛の自転車を追ってアメリカを旅するロードムービーである。
この映画の好き嫌いは、ハイテンションで甲高い声を発する子供じみた主人公ピーウィーを好きになれるかどうかにかかっており、ダメな人は10分もみてられないかもしれない、下手なお笑いが嫌いな人も受け付けないだろう。
でも、私はこの映画が嫌いになれない、むしろ好きだ。ピーウィーの一挙手一投足が面白くて仕方ない、巨大な歯ブラシで歯を磨きながら「狂犬だ!」と叫んでみたり、手間暇かけて作った朝飯を一口しか食べなかったり、うさぎスリッパでおもちゃ人参の匂いを嗅いでみたり…。
遊び心に満ちたこの映画からは、ティム・バートンが伸び伸びと楽しく作ってる様子が感じられる。監督が大好きな日本のゴジラとキングギドラも登場するし。
さらに、音楽はなんと大巨匠ダニー・エルフマン、この映画がデビュー作なのだそうだ。
特に好きなシーンが、ピーウィーが愛車にまたがり公園を行くシーン、高揚した気分を抑えられないのか鼻歌をわざわざスピーカーで拡散する。嬉しいときは嬉しく振舞う、自分の心に素直になれ、ピーウィーはいつも私に大切なことを教えてくれるとかくれないとか…。
ちなみにコメンタリーではピーウィー役のポール・ルーベンスも喋っていますが、テンションの低さに驚かされます。