スキウサギ「クリッサァース」
「どんだけ〜」みたいに言うな!
もう書くことなにもないから映画のことばっかり書くんだけど、クリスマスが印象的な映画で絶対にクリスマスに見たら後悔する映画が「ジョニーは戦場へ行った」だと思います。
第一次世界大戦に出征したジョーは砲弾を受け、目、鼻、口、耳、両手両足を失ったにも関わらず、意識だけははっきりした状態で病院に運び込まれる。誰にも何も伝えるすべがないまま、ジョーは延々と延命治療を受け続けることになる…。
この悪夢のようなシチュエーションゆえに非常に見るのが辛いし、見た後はさらに辛い映画。
現実世界はモノクロ、ジョーの意識の中、空想や思い出はカラーで描かれる。
混濁した脳内ではキリストも普通に登場して、ジョーの相談に乗ってくれるがあまりの打つ手のなさにキリストさえも、「…」となってしまうのが印象的。
日の光を遮った病室を見かねて、年かさの看護婦が「お日様くらい入れておやり」とジョーの体を日向に持って行くシーン。ジョーは肌にわずかに感じる温もりに「この感覚は…ああ!太陽だ!ありがとう!ありがとう神様!」と夢想の中の草原に裸で突っ伏し、神に感謝を捧げる、信仰の中にいる神より、人ちょっとした優しさのなかにこそ神がいるよう思える素晴らしいシーン。
日付がいつで、今が昼か夜かもわからないジョーの体を看護婦が拭いてくれるんだけど、その際にジョーの体に指で「merry Christmas」と描き、それによってジョーは「ああ!今はクリスマスなんだ!ベルをならせ!メリークリスマス!」となるんだけど、その際の頭の中に思い描いたクリスマスパーティーがなぜかとても印象的。
見た後一週間落ち込むけど、いい映画です。