キョンキョンと日本酒
このあいだ、キョンキョンの出演する「落語と利き酒を楽しむ会」に参加してきました。ちなみにキョンキョンとは落語会のオールラウンドプレーヤーこと柳家喬太郎師匠の愛称です。
その名の通り落語を聴きながら、利き酒をする洒落た会である。
場所は新橋演舞場の地下2F食堂「東」。所狭しと並べられたテーブルの上にはすでに酒の肴膳が置かれていた。お刺身にローストビーフ、豪勢な肴をちびちび食べながら日本酒を呑もうという趣向。
ドンドン進む観客たちの箸に恐れをなしたかスタッフの方が「みなさん!これから先もお酒が出てきますので、肴は少しずつお楽しみください!」と大音声に呼ばわる。
前座、三遊亭わん丈の「寄合酒」のあとに登場した柳家喬太郎、根多は「うどん屋」。うどん屋に絡む酔客のやりとりが面白く、酒の席に合う噺だ。クライマックスの熱々の鍋焼きうどんをたぐるシーンはお腹が鳴るほどに見事。
仲入り中もどんどん日本酒が運ばれてくる、麒麟山の名酒の数々、梅酒、伝統辛口、超辛口、純米吟醸原酒生、大吟醸辛口…。
正直、私は飲み会以外では、寝る前しか酒は嗜まない(不眠症のため酒を飲むかマイスリーを飲むかしないと眠れないのだ)ゆえに酒が入ると脳みそが勝手に「お、就寝時間ですね」と勘違いするのか、物凄く眠くなるのだ。
あと一席残っている喬太郎師匠の噺を万全の状態で聴くため、舐めるように慎重に日本酒を味わった。
そして、始まった二席目、根多は喬太郎師匠の新作落語「夜の慣用句」。
若い社員の飲み会に乱入する空気を読まない部長、ひたすらにKYな部長が周囲を白けさせる様子が楽しい噺。
枕での酔っ払った人々の形態模写も楽しい。
会場は終始どっかんどっかんの馬鹿受けだった、それもそのはず、普段の寄席や独演会と異なりこの場の観客は全員もれなく酔っ払いである。
喬太郎師匠も気持ち良かったと見えて、最後まで楽しそうに演っていました。
落語が終わったあとも、利き酒は続き、筍の炊き込みごはんや酒粕汁、ぶりの酒助漬け焼きなども振舞われて、会のあとはお腹がコチコチでございました。
ところで、会場はほぼ満席だったにも関わらず私の隣の席だけが空席で、あからさまに一人なのがバレて少しだけ恥ずかしかった…。
↓「夜の慣用句」はこちら。
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