スパラクーア体験記〜後半〜
はじめて後楽園のスパラクーアを訪れたキューライス。
16時のロウリュを受けるために5分前にヴィルデンシュタインという名のサウナにスタンバイ。
ヴィルデンシュタイン…なんだかルーマニアの城みたいな名前だ。
ロウリュを求めて次々に一糸まとわぬ益荒男たちが入室してくる、そして、あっという間に狭い小屋は満員になった(あまりにも絵にし難い光景なので可愛い動物さんたちにしておきます)。
若いスタッフさんの「それではこれよりロウリュを始めさせていただきます」という丁寧な挨拶、それを男たちの温かい、いや暑苦しい拍手が包み込みロウリュが始まった。
サウナ用ストーブの約5倍の石を使用しているという、高温の積み上げられた石の柱にスタッフさんが天然香料のアロマオイル(この日は柑橘系)を含んだ水を掛けることで、大量のロウリュ(熱気浴)を発生させるのだ。じんわりと熱せられた気の塊が天井から舞い降りる、汗がどっと吹き出し、まわりの益荒男たちから「ふぃぃ」「ぬぅん」などの息が漏れ聞こえる。スタッフさんの振り回すタオルが熱波を煽り、さながら「熱線旋風」のようなものが吹き荒れる。
二度目のロウリュが終わる頃には、小さな小屋はさながらスチームオーブン状態、熱せられた室内でタオルをブンブン振り回すスタッフさんの汗が滝のようだった、そんな労をねぎらうかのように拍手が巻き起こり、16時の回のロウリュが終わった。
でかい団扇で扇ぐタイプのロウリュウは経験したことがあったが、ラクーアのロウリュは風の力を介さず、熱波のみで勝負するあたり本格的だったように思う。
注意点はすぐに満室になるので5分前には入室する事、一番下の段ではなく上の段に座る事、この二点だ。
浴槽は清潔で優しく、熱波は厳しい、そんなラクーアに大満足しつつ、後楽園を後にした。