キューライス記

1985年生まれの男。漫画、イラスト、アニメーションなどを描きます。お仕事のご依頼はこちらのアドレスにどうぞqraisqrais@gmail.com。       キューライス制作の短編アニメーション「鴨が好き」公開中https://www.youtube.com/watch?v=48-RA4BNXVc

「ウサギと行く4泊5日広島旅行~2日目「糞誤解ウサギと高閉所恐怖男の涙、厳島添え」前編~」

8時に起床。

コンビニで買ったカレーパンを胃に流し込み、ホテルを出て、路面電車、JRを経て、宮島口へ。そこからフェリーに乗って一路、厳島神社を目指す。

さすが世界遺産、あたりは外国人ばかりである。

 

フェリーを降り立つと土産物屋が立ち並ぶ海沿いを歩き参拝に行く。

そこかしこに野生の鹿がいる。かわいい。でも、下手に頭を撫でて逆鱗に触れてしまい、あの複雑な形の角に膵臓えぐられては事なので、後ろに回りそっとおしりの辺りを人差し指で押す。存外硬かった。

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ふと隣をみると友人のウサギがモジモジと恥ずかしそうにしている、聞いてみると「そこかしこにある鹿の糞を自分がしたと思われるのではないか」と心配なのだそうだ。確かにコロコロした形状がウサギのそれと似てなくもない。

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しばらく歩いて、厳島神社に到着。

昇殿料300円を払い中へ入る。入ってすぐのところに神主さんが振る白い紙がついた棒(大幣)が置いてあり、看板に「右、左、右に振る」とある。さっそくお賽銭を入れて振ってみる。

うまく祓えただろうか(何をだ)。時刻は10:30、潮は満潮で大鳥居は水面からのっと顔を出していた。青空と鳥居のコントラストが綺麗だ。

本殿でお祈りする。神社で私がする願い事はここ数年ずっと同じ「家族がいつまでも健康で長生きできます様に」だ。結婚もしてないし、子供もいないが、家族は何より大切なのだ。そのことをウサギに言うと、「じい様みたいな願いだな」と鼻で笑われた。

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そのあと、一通り厳島神社を巡って、外へ出た。

ウサギは「全体的に朱色だったね」とどうしようもない感想をぶつけてくる。

とはいえ、私も戦国時代以前の歴史に疎いため、あまり「ああ!これが例の◯◯ですか!あへー!」とテンションが上がることはなかった、平清盛さんには本当に申し訳ないが。おみくじも凶だったし。

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まだ、午前中だしすることもないので我々は近くの弥山という1200年以上前に弘法大師が開基した宮島の霊峰に登ることにした。パワースポットらしい、パワーは大切だ、私はパワー欲しさに宮島ロープウェー乗り場を目指し坂道を登る、しかし、この日の気温もかなり高く、はやくも全身汗まみれ。

虫さされを恐れて長ズボンを履いてきた朝の自分の判断を憎みつつ歩く。

ウサギの野郎はいつの間に買ったのかかき氷を食べながら歩いている。

知らない子供に「汗ダラダラおじさん」となんの捻りもないあだ名をつけられても言い返せないほど汗をかいたところでやっとロープウェー乗り場にたどり着いたのだった…。

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つづく