怖い話
私は怖い話が好き。
古今東西、あらゆる怖い話、不思議な話。とくにオチが明確でない話が好きで、「結局なんだったのかわからない」みたいな話が大好きなのです。
やっぱり人間、一番怖いのは「よくわからない」ものだと思うのです。だから怪談でも文末に「あとで聞いた話によると、以前そこで自殺した若い女が居たそうだ…」みたいなのが無い方が、無性に恐怖を駆り立てられたりする(ケースによりけりだけど)。
なぜその場所に、なぜそのような姿で現れたのか結局わからない恐怖。
小泉八雲の「怪談」でも、私が一番怖いと感じる話は物語が途中でぷっつりと終わってしまう「茶碗の中」。なぜ物語は中断してしまったのか、中断せざる得ない何かがあったのだろうかと想像すると、かなり怖い。
それから怖い話によく登場する「血まみれの女」というのも、「全身が真っ赤な女」というほうが怖い。中山市郎氏の「怪談狩り」などでは「全身塗りたくった黒の女」というものが出てくるが、やはりそれも理解不能な怖さというものを感じさせる。
しかし、そんな怖い話好きの私自身はというと、まった恐怖体験をしたことがない。
気配すらない。
怖い思いをするのは嫌だけど、ちょっと残念。かといって肝試しする勇気もありません。
↓最近読んだ怪談のなかで最恐です。